NO.20 乳牛の肺炎・下痢・異常産に注意!!
 近年酪農家の飼養規模拡大に伴い、牛の導入や育成牛の預託の機会も増え、千葉県内でも流行性の肺炎、下痢、異常産(流産・早産・奇形)の発生が報告されています。この流行に伴う乳量の減少や子牛の死亡、繁殖障害 など酪農家にとても大きな被害を与えています。

 そこで診療所ではこれらの病気に対する抵抗力を調査し、対策を考えています。

 特に冬場流行する肺炎に、牛伝染性鼻気管炎(IBR)、牛RSウィルス(RS)という病気があります。わたしたちの調査では、これらの病気に対する抵抗力が年々低下していることが分かりました。一度これらの病原体が侵入すると 大流行を引き起こす恐れがあります。

 次に下痢や肺炎だけでなく流産をも引き起こす怖い病気に、牛ウィルス性下痢粘膜病(BVD)があります。このウィルスに対する県内の牛の抵抗力も低いので、BVDウィルスに汚染された地域から牛を導入するときは十分注意が必要です。 この病気への抵抗力をつけるため、可能であれば導入前に自分の家の牛に、このウィルスに対するワクチン接種を済ませてお くことが大切です。

 また吸血昆虫により伝播される病気に、アカバネ病やアイノウィルス感染症があります。この病気にかかると流産、 早産、奇形胎児の分娩が起きます。このウィルスに対する抵抗力も下がってきていることと、ここ数年の暖冬で蚊やヌカカ、 サシバエの発生が多いことから流行の恐れがあるので要注意です。6月までがワクチン接種時期です。

 そのほか、冬場の流行性下痢を起こす病気にロタウィルス、コロナウィルス感染症があります。この病気は毎年流行 があるようで、秋口にワクチンを接種することをお勧めします。

今後、肺炎、下痢、異常産の集団発生があれば、家畜保健衛生所や家畜診療所にご連絡ください。また、これらの病気 から牛を守るにはワクチン接種が大切ですので詳細についてのご相談も同診療所にお問い合わせください。
(農業共済新聞千葉版 2007年6月2号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会