NO.21 子牛の下痢に注意 良質な初乳を与え哺乳方法見直しを
 高温多湿・・・・・・畜舎の家畜にとってしんどい時期です。この時期、元気になるのが細菌や真菌、藻類などの微生物で、食中毒が増える原因にもなります。乳牛の微生物による疾病の代表は乳房炎ですが、子牛の感染症の下痢も梅雨時期から夏期に要注意です。一年で子牛の下痢は、冬に次いで多いのが夏です。

 子牛は感染症の下痢に対して三つの防衛ライン@第四胃の胃酸で殺菌A正常腸内細菌叢による制圧B腸粘膜や体内での抗体による免疫作用−−を持っています。この作用が十分に働くような管理が大切です。ポイントは良質な初乳をたっぷり 飲ませること。また、治療・予防での抗生剤の使い過ぎに要注意です。

 子牛の飼育環境を快適にすることのほかに、給与している生乳の質も考えてください。搾乳後、子牛用の生乳を無造作 に保管して細菌を培養してはいませんか。冷水に保管した生乳の細菌検査で、大腸菌でかなり汚染されていたことがあります。 細菌は湯せんで40度に加湿しても菌数は減らず、むしろ増えるくらいです。きれいな容器に入れ冷蔵保存するなど、胃腸炎の原因となる細菌は増やさないことがポイントです。

 哺乳方法も大切です。哺乳作業を早く終わらせるために子牛にガブ飲みさせてはいませんか。子牛の様子(飲み方、 ふんの状態など)を見て哺乳量を調節することが早期の下痢予防になります。防衛ラインの胃液の消化殺菌作用も腸内細菌叢 の動きも、大腸菌で汚染された生乳を多量に与えられたら負けてしまします。

 もし子牛が下痢をして1回の哺乳量を制限する場合、暑い夏は脱水症状に要注意です。スターターなどの固形飼料を 与えている子牛にも新鮮な水を与えてください。「全然減らない」「水の飲みすぎで下痢をする」などの話を聞きますが、 子牛も喉が渇きます。「子牛には愛情」と話す酪農家のお母さんがいます。やさしい飼養管理で下痢を予防しましょう。
(農業共済新聞千葉版 2007年7月2号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会