NO33 牛の寄生虫について考える  分娩1ヶ月前の駆除が有効!
 牛の体には数多くの寄生虫がすみ着いています。

 目に見えてわかりやすいのは、尾の付け根にできる疥癬です。 疥癬は春先と秋に増えてきます。

 疥癬はヒゼンダニが皮膚に寄生したときの刺激やアレルギーで起きる皮膚炎です。主な症状としては脱毛、フケの増量、痒みです。痒みがひどいと牛は牛舎の柱に体をこすりつけたり、隣の牛と尻を合わせてお互いこすっているのをよく見かけます。こういった強い痒みは大きなストレスとなり、生産性の低下につながります。また、繁殖検診のときに尻を少し触っただけで牛 が身をよじり、直腸検査しにくいなんてこともあります。

 体の外だけではありません。ふん便検査をすると、ほとんどの牛で消化管内センチュウの卵が見つかります。

 牛は内部寄生虫に感染してもハッキリとした症状をみせない場合が多く、あまり関心を持たれることはありません。しかし、消化管内に寄生虫がいると、胃腸の動きが悪くなり消化吸収が低下し、気づかないうちに泌乳減少となり生産性を落としているの です。

 そこで乾乳中、分娩予定日の1ヶ月前にイベルメクチンを投与して寄生虫駆除することをお勧めします。イベルメクチ ンは外部・内部寄生虫のどちらにも効果的です。

 分娩前に寄生虫を駆除することで「母牛のストレスが緩和する」「分娩前後のトラブルが減少」「乳量・乳質が改善する」といった報告がみられます。母牛の健康状態がよくなると、出生時の子牛の体重の増加や良質な初乳の生産につながり、子 牛のその後の良好な発育も期待できます。
(農業共済新聞千葉版 2008年9月2号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会