NO38 初乳をしっかり飲ませる  強い牛を育てましょう
 寒かった冬を超え、春が待ち遠しい季節になってきました。冬と春の間のこの時期は、日中と夜の気温差が大きく、子牛の病気が特に気になる季節です。しかし、産まれたばかりの子牛は、病気と闘うための力(免疫)を持っておらず、初乳を飲むことによって初めて細菌やウイルスといった病原体に対する抵抗力を得ることができます。

 初乳は文字通り、お産後の母牛が初めて出す牛乳です。あたりまえだと笑われてしまいますが、お産後初めて、というのが実は非常に大切なのです。お産後最初に搾った1回目の牛乳中に免疫は豊富に含まれていますが、次に搾った2回目の牛乳中ではぐっと少なくなってしまいます。

 産後、母牛の初乳がどうしても搾れないとき、「昨日生んだ別の牛がいるから、その牛の乳を与えよう」ということがあるかもしれませんが、その場合、子牛に伝わる免疫の量は不十分になってしまいます。

 そのようなときのために、分娩後最初の牛乳が多く搾れたときは、初乳を消毒したペットボトルやフリージングパックに入れて冷凍保存してください。3ヶ月ぐらい日持ちします。母牛の搾りたての初乳にはかないませんが、普通の牛乳に比べ子牛に高い免疫を与えることができます。初乳を介した子牛への感染症もありますので、母牛の健康状態への注意が必要ですが、産次の多い牛の初乳ほど多くの免疫を持っています。凍結するときはぜひ経験豊富な母牛の初乳を使用して下さい。

 また、初乳には免疫だけでなく、産まれてきたばかりの子牛に必要な栄養分やミネラル・ビタミンが多く含まれていることも重要です。豊富な免疫と栄養を含んだお産後最初に搾られる初乳をしっかり飲ませ、強い牛を育てていきましょう。
(農業共済新聞千葉版 2009年3月4号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会