NO.4 産後のケア
 これから稼いでくれる牛をつぶさないように

「牛がしんじゃったよー」。ある朝こんな電話がかかってきました。話を聞くとお産した牛を外に繋いでおいたら、夜中のうちに綱が絡ん で窒息死してしまったようです。これから稼いでくれるはずだった牛をちょっとした油断でダメにしてしまったとなると泣くに泣けない話です。

 お産後は事故が多くなります。お産というのは大変な作業です。私はお産を経験出来ませんが、おそらく疲れてしまってもうふらふらな 状態でしょう。その上、低カル(低カルシウム血症:血液中のカルシウムが減って筋肉が動かせなくなってしまう)にでもなったらもともに立て ません。こんな時、動きを制限する要素(ロープ、柱、つるつるの牛床、長い蹄など)があったら簡単に牛がダメになってしまします。広い放牧 場に2,3日放しておくのが理想ですが、搾乳しないといけませんからなかなか難しいと思います。

 私から畜主さんに是非お願いしたいことがあります。
 せめて足元が滑らない場所におくことは、最低限守ってください。牛を繋ぐ時も鼻 環からロープを取って低いところに繋ぐと、転んだときに頭が体の下に入って身動きが取れなくなる危険があります。首からロープを取って高いと ころに繋ぐといいようです。

 最後に、動きを制限するという点では矛盾しますが、寝起きの悪い牛には開脚防止ベルトを使うと股関節脱臼(股開き)の予防に効果があ ります。是非使ってみてください。

 ちなみに起立不能の診療に行ってベルトがない時は、両後肢を牛の肩幅の長さまでしか開かないようにロープで結んできます。  
(農業共済新聞千葉版 2005年12月2号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会