NO40 乳牛にも呼吸器病ワクチンを  リスクを低減させるために
 暖かい春から暑い夏へと季節が向かう今日このごろ、異常産ワクチンの接種が各地で行われています。乳牛において異常産は子牛の奇形だけでなく、それによる帝王切開や難産といった母牛への被害も大きく、異常産ワクチン接種は当たり前のようになっています。ところが、呼吸器病ワクチン接種に対する意識はそれほど高くないように思われます。

 千葉県では今年の3〜4月にかけて、乳牛のウイルスを原因とする流行性の肺炎や下痢の発生が報告されました。

 冬場に管内酪農家で肺炎症状を示した牛群では、その影響から流産・早産・死産が多発しました。調査で牛RSウイルス(RS)という呼吸器病を引き起こすウイルスの流行が確認され、呼吸器病のワクチンにより抑えることができましたが、それまでにかなりの被害になりました。また、流行性の下痢が発生した牛群では、肺炎の集団発生があり、多大な被害を受けました。

 これらの被害は乳量だけではなく、その後の繁殖成績にもかかわるなど、短期的な生産性の低下だけではなく、長期的な生産性をも低下させます。

 ワクチン接種の費用は安いものではありませんが、おおよそ年1回の接種で大丈夫ですし、流行したときの損害のリスクを低減させることを考えると十分な費用対効果を得られると考えます。牛の健康管理のためにも、異常産ワクチンだけでなく呼吸器病ワクチンも取り入れてみてください。

 少しでも肺炎、下痢、異常産がありましたら最寄の診療所にご相談ください。
(農業共済新聞千葉版 2009年5月2号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会