NO.60 扇風機の位置や向きを工夫し風通しをよくしよう
 今年も暑い日々が続いています。去年の酷暑を思い出すと、牛が無事に夏を乗り超えられるのかと不安に感じている方もいるのではないでしょうか?しかし、牛舎の暑熱対策といえば扇風機や細霧システムを導入したり屋根材を工夫したりと、お金も時間も必要で、簡単なことではありません。
 そこで今ある設備や環境を最大限に生かすには、牛舎の状況をよく知っておくことが大切です。例えば放牧場やフリーストールなどで、牛が一個所に集まっている、繋がれている牛の中で場所によって餌の食いが違う、一部の牛だけ荒い呼吸をしている、などということはないでしょうか?同じ牛舎の中でも、風通しの良しあしは驚くほど違います。「うちの牛舎は扇風機を特に多く設置してあるので、作業中も涼しいから大丈夫!」という方も、牛と牛の間に立ってみてください。改めて実際に牛が感じている温度がわかると思います。
 私も診療に行って、扇風機の風が気持ちよく涼しい牛舎だと感じても、いざ牛の横で心音を聞いていると、無風状態でとても暑いと感じる場合があります。せっかくの風が牛の体に当たらないなんて、 これほどもったいないことはありません。牛が最も汗をかく首から肩のあたりに風を当ててみましょう。 風速は2b程度が望ましいといわれています。扇風機を増やさなくても、位置や向きを変えてみたり、 風通しの障害になるものがないように整理整頓することも改善策の一つです。
 最後に、暑さの影響を一番受ける働き盛りの牛は、牛舎の中でも風通しが良い特等席を用意してあげることを忘れないでください。
 南部家畜診療所では今年の夏を迎えるに当たり、風速計を用意しました。風速の他にも温度、湿度、体感温度などを測ることができますので、ご利用ください。
(農業共済新聞千葉版 2011年7月4号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会