NO.61 暑熱対策 毛刈りや簡易散水装置で乗り切る
 残暑厳しい季節、人も牛もまだまだ熱中症や夏バテが心配です。今回は、今からできる暑熱対策を紹介します。
 まず牛舎の対策として、牛舎周りの日よけです。牛舎の周りに日陰を作ると、牛舎に入る風の温度が下がります。寒冷紗が扱いやすくお薦めです。牛舎の壁を覆い、換気を悪くしないよう屋根の軒を延長するように寒冷紗を斜めに張るのがポイントです。
 次に牛への対策として、毛刈りと水掛けを紹介します。毛刈りは、人がセーターを脱ぐのと同じ効果があり、体表温度を下げ、汗の蒸発効率を高めて、熱を体外へ逃がしやすくしてくれます。方法は、まずブラシで毛についた汚れをよく落とし、後ろ足から毛の流れに逆らうようにバリカンを進め、全身を刈ります。時間は1頭20〜30分ほどです。作業中、人の目や服の中に毛が入らないよう、タオルや眼鏡、マスクを使うことが必要です。東部家畜診療所では、夏に分娩予定の牛に対する「出張毛刈り」に取り組み、餌食いが良くなったなど、好評です。
 手間の少ない水掛けの方法として、塩化ビニールのパイプを使ったつなぎ牛舎用の散水装置を紹介します。作り方は、パイプに数箇所の穴を開け、ホースをつなぎ、牛舎の梁に固定します。これで、複数の牛に同時に水を掛け続けることができます。少量の水でも、30分以上かけることで、牛の体温を効果的に下げることができます。
 これらの対策は、夏に分娩予定の牛、泌乳ピークの牛などに特に効果的です。一度に始めることは大変でも、できることから始め、優先順位の高い牛から対策に取り組みましょう。
(農業共済新聞千葉版 2011年8月4号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会