NO.67 黄色ブドウ球菌の乳房炎 定期的なバルク乳検査を
  乳房炎は、乳質に大きく影響するため、酪農家にとって日々、頭を悩ませる問題の一つとなっています。乳房炎を起こす細菌の中でも黄色ブドウ球菌は、特にやっかいな菌です。
 この細菌の特徴は、感染しても症状が軽く見逃されやすく、気付かないうちに感染牛から他の牛に感染を広げます。そして、治りにくい乳房炎となります。ところが、黄色ブドウ球菌の乳房炎の牛がいるかいないかを把握している農場は多くありません。まず、感染牛を特定するには全体の合乳であるバルク乳の検査をします。
  そこで黄色ブドウ球菌が検出されたなら、1頭ずつサンプルを取り検査します。黄色ブドウ球菌に感染している牛は、ミルカー、搾乳する人の手を介し牛から牛へと感染を広げていくため非感染牛の後に搾乳する必要があります。繋ぎ牛舎の場合は牛の並べ替えが必要となります。搾乳時に非感染牛から絞り始めて、非感染群を絞り終えたあと、感染牛を絞るように並べ替えましょう。
 この時に注意することは牛の移動後の環境です。移動後に牛同士の喧嘩が始まってしまう場合がありますので、牛同士の相性も 考慮しましょう。また、搾乳は、ミルカーをかける方向など細心の注意をして、完治まで、牛には大きなストレスがかからないよう 考えて移動させましょう。
 以上のような、対処を行っても治らない牛は結局淘汰するしかありません。 こうならないためには、定期的にバルク乳検査を実施して黄色ブドウ球菌の存在を監視することが予防対策として有効です。
(農業共済新聞千葉版 2012年4月2号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会