NO.68 乾乳期に良質な粗飼料と安静で最善のお産を迎えよう
 乳牛の繁殖検診で受胎が確認されると農家の皆さまはとても嬉しいと思いますが、同時に妊娠鑑定をした獣医師や授精を行った授精師も同じくらいの喜びを感じています。受胎が確認された牛は、その後約半年〜7か月後に分娩を迎えます。
 酪農家の主な収入源は、生乳販売と雄や交雑種の子牛販売と考えます。良質な生乳や上手に育った子牛はより高く販売ができますが、よく考えてみましょう。これらは母牛の健康なくしては考えられないと思いませんか?
 乳汁を生産する乳腺の再生や胎児成長の最終段階にあたる乾乳期は、まさに母牛の産後の健康だけでなく、生乳・子牛生産の最重要な時期だと私は考えています。乾乳期の母牛は生乳生産をしないため、重要な時期と理解しながらも管理に関してはあっさりと行っているのが現状ではないでしょうか?乾乳期に調子の悪かった母牛は分娩後にその牛だけでなく、生まれてきた子牛もさまざまなトラブルを抱えることも身をもって知らされていることと思います。
 そこで、トラブルを防止するために実施してもらいたい乾乳期の管理があります。@牛の安静を確保する=子牛の成長には充分な子宮への血流が必要で、自由な寝起きで難産予防にもなるA良質な粗飼料を充分に与える=残飼や粗悪なものは与えないB脂質代謝に気を付ける=肥り過ぎの牛には、脂質代謝を滞らせないように添加剤を使用するCカルシウムを不足させない=分娩直後だけでなく分娩後半日位も注意する−。
 分かりきったこととは思いますが、 なかなか実践出来ないのが現状ではないでしょうか。大切なパートナーである牛を長く飼い、より多くの生乳と子牛を生産するために もう一度基本を見直してみてください。妊娠鑑定で受胎が確認されたらまた新しいスタートです。牛に最良のお産を迎えさせて、 良質な生乳と健康な子牛の分娩で恩返しをしてもらえるように一緒に頑張っていきましょう!
(農業共済新聞千葉版 2012年5月4号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会