NO.70 呼吸器病不活化ワクチン 母牛に接種し子牛の免疫力上昇を
  アジサイの咲き誇る梅雨の季節になりました。季節の変わり目は、寒暖の差が大きく体調管理には気を使います。子牛など幼若な動物は気候変動に特に敏感で、風邪を引いたり下痢をしたりと体調を崩しやすくなります。
 皆さんは子牛が出荷間際に 急に咳をするようになってしまったり、熱が出たりして、出荷が遅れてしまった経験はありませんか?このような子牛は風邪(呼吸器病)を引いていると思われます。たいていは数日の治療により治癒しますが、その間に痩せたり、毛づやが悪くなったりして、出荷時期や出荷価格に影響してしまいます。
 このような事態を起こさないためにお勧めしたいのは、母牛への呼吸器病不活化ワクチン接種です。 母牛への接種をお勧めする理由は、子牛が初乳を飲むことで移行抗体(細菌やウイルスに対抗する力)をもらい、免疫力を得ることができるからです。
 初乳をしっかり飲んだ子牛は、免疫力を持ち、風邪を引きにくくなります。この効果は環境によっても異なりますが、4か月程度は持続します。出荷時期までは充分な免疫を持っているため、風邪にかかっても比較的軽症ですみ、発育が良好になります。 また、出荷しない育成牛についてもワクチン接種をする前(子牛の時期)に、風邪を引いて発育が遅れてしまうことがなくなります。
 風邪は、時に搾乳牛も瞬く間に蔓延してしまうことがあります。治療には抗生剤を使用するので出荷乳量は激減し、経済的な被害も 甚大です。搾乳牛の風邪予防には呼吸器病不活化ワクチンの定期的な接種が有効ですつまり、母牛への呼吸器病不活化ワクチン接種により、生まれてくる子牛の免疫力を高めるだけでなく、搾乳牛の風邪予防ができます。
 1粒で2度おいしい母牛への呼吸器病不活化 ワクチン接種を皆さんにぜひお勧めします。詳しくはお近くの家畜診療所獣医師にお問い合わせください。
(農業共済新聞千葉版 2012年6月4号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会