NO.72 育成牛に関心を持つ 乾物摂取量を落とさずに飼養管理
 牛の一生は蚊取り線香のようにも考えられます。一回りが年です。生まれてから年ちょっとで授精、二回り目(24か月齢) に初産、三回り目(36か月齢)に乾乳を挟んで2産・・と、連産する牛は何回りもします。
 こう考えると、牛のスタートが分娩ではなく、全ては連続していることが分かります。少なくとも、乾乳した時をスタートラインとした方がうまく行きそうです。搾乳牛に比べ、乾乳牛は観察のレベルが低くなりがちです。次の点に注意し、乾乳期の乾物摂取量を落とさず管理できれば、産後の管理に神経を使うことから開放されます。
 @乾物摂取量の低下を極力抑える−分娩が近づくにつれ食べる量が減るのは生理的なことですが、乾乳期に大きな丈夫な胃袋を作るためにも、飼槽が空ではいけません。動きも悪くなるため、大きな群れから離して個別に管理する必要があります。また、胃袋の表面の発達には、粗飼料の物理的な刺激と濃厚飼料の化学的な刺激の両方が必要です。しかし、デンプンが多過ぎれば産後の疾病の発生率が高くなります。
 A分娩直前、直後の飼料の急変はしない−分娩という大きなストレスの時に、飼料の種類を変えるとさらにストレスを与えることになります。乾乳期から徐々に搾乳用の飼料に 慣れさせてください。分娩時の飼料は、乾草の他に濃厚飼料は4`位、TMRは中身の約半分が濃厚飼料なので6〜8`位が必要です。分娩後、牛が落ち着く3日位は、同じ飼料を与え濃厚飼料の増し飼いも避けた方が良さそうです。
 B牛の準備が出来ていれば“ どんどこ”、しかし、“注意深く”増し飼い−分離給与で高泌乳を実現している農場では、産後1か月位を目指して濃厚飼料の増し飼い をします。食べ止まる直前で様子を見る必要があります。TMRは不断給餌を行いますが、残飼の片付けの手間や飼料価格の高騰を受けて、制限給餌となってしまっていませんか?2回給餌の場合、一日量を2等分するのではなく、夕方の給与を多くする方がうま くいっているようです。
(農業共済新聞千葉版 2012年8月4号に掲載)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会