NO.84 今こそ、来年の夏に向けた対策をしましょう
 秋本番、過ごしやすい時期を迎えました。

 猛暑で、牛舎内が40度を超える日もあり、厳しい季節を乗り越えたばかりですが、今から来年の夏に向けた対策を立てることをおすすめします。

 快適温度が10度から20度の牛にとって、夏は多大な暑熱ストレスを受けます。特に夏(7月〜9月)に分娩する牛は、乾乳、分娩、泌乳と生理的にめまぐるしく変化する時期が酷暑のため、粗飼料の食いこみ低下が顕著です。乳量や乳成分が低下するだけでなく、周産期疾病や起立不能に陥りやすく、最悪の場合死亡することもあります。なんとか夏を乗り越えた牛も、乳量や繁殖成績は低下したままで疲れを引きずってしまいます。

 これらのことから、夏のお産は好ましくありません。
 しかし、夏にお産を向かえる牛は毎年多くいます。夏が終わるまでに受胎しなかった牛が、秋に入り涼しくなると暑熱ストレスから解放され、受胎しやすくなることが理由です。10月から12月の授精により受胎した牛は、分娩予定が来年の7月から9月となってしまいます。そのため、今から来年の夏に向けて繁殖計画を立て、対策を練ることが重要です。

 過肥牛や、産歴の長い牛、肢の悪い牛などの要注意牛は10月から12月の授精を見送ることや、淘汰更新計画を立てることも重要な対策です。なぜなら、多くの場合、こうした要注意牛が夏の事故のもとになっているためです。加えて、涼しくなり、行動しやすくなった今の時期に扇風機や散水装置の整備を行うことや、飲水装置の吐出量を確認するなど、環境を見直し、整備することも大切です。

 来年の夏に向けて今から暑熱対策を進め、大切な牛を一頭でも不慮の事故で失わないようにしましょう。
(農業共済新聞千葉版)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会