NO.92 外傷治療はまず洗うことから
 「あ、こんなところから膿が…取りあえずヨーチンでもかけておくか」

 ふと発見した牛の体の傷に、このような「取りあえず消毒薬」の治療を行っていませんか?

 もし、自分が転んで足に傷ができたとき、最初にすることは何でしょうか?きっと多くの人は、傷口をきれいに洗うことを子供の頃教わったと思います。牛の場合も同様で、最初に傷口とその周囲をきれいに洗うことが大事です。

 負ったばかりの傷も、時間がたって化膿してしまった傷も、大量の水道水で洗い流してください。日本の水道水はきれいなので、獣医師が使うような生理食塩水は必要ありません。もし、膿や壊死組織がある場合は、洗いながら取り除いてください。

 傷口へ消毒薬を使うことは傷の回復を遅らせるため、基本的には使う必要はないと言われています。
 軽い傷であれば、洗った後にきれいなタオルかガーゼ、包帯を巻いてください。紙おむつを当て物(被覆材)としても構いません。そして、汚れたら洗浄、当て物の交換を繰り返してください。傷の程度が重い場合は獣医師に治療を依頼してください。抗生物質が必要な場合があります。

 牛は、外傷には強い動物と言われています。

 しかし、小さな傷だからと看過せず、感染症を起こし重症となり取り返しがつかなくなる場合があるので、傷口の適切な治療と傷ができた原因を突き止めて取り除くことが大切です。
(農業共済新聞千葉版)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会