NO.95 乳房炎にならないために
 乳房炎にならないようにするためには、毎日行う搾乳で乳頭に負担をかけないことが大切です。

 ミルカーの真空だけで搾乳できるのは、乳房内乳汁の40lのみで、残りの60lはオキシトシンというホルモンの作用で泌乳します。

 オキシトシンは、泌乳時に分泌されるホルモンで、乳腺細胞の周りにある筋上皮細胞に働き、乳汁の排出を促します。オキシトシンの放出は、適切な乳頭刺激から1分から2分ほどでピークに達し、それから平均5分ほどで終了します。この時間内に搾乳することが大切です。

 適切な乳頭刺激を与え、オキシトシン放出にあわせた搾乳を行うことにより、搾乳効率が高まり短時間で搾り終えることができるので、乳頭への負担を減らすことができます。

 ミルカー装着までに平均6分以上要していたある農場では、搾乳者の動線と手順を変更したところ、搾乳頭数が7頭増えたにもかかわらず搾乳時間は15分短縮し、1頭あたりの乳量が増加し、さらに乳房炎の発生が減少しました。

 乳房炎の発生は経済的、身体的、精神的にも大きな負担を生みます。乳頭に負担をかけないための手技や手順の見直しは、乳頭のみならず人への負担も軽減できるのです。
(農業共済新聞千葉版)
ちばNOSAI連 千葉県農業共済組合連合会