年末出荷に向けたスプレーストックの開花調節
2025年10月
| 筆者 | 所属 | 野菜・花き研究室 |
|---|---|---|
| 職名及び氏名 | 研究員 玉川 直樹 | |
| 題名 | 年末出荷に向けたスプレーストックの開花調節 | |
ストックの花芽分化には低温が必要とされ、少しの温度上昇で花芽分化は遅れてしまいます。そのため、生育期の夏から秋にかけて高温に遭うと、需要期である年末に販売を逃す場合があります。そこで、年末の出荷を目指した、開花時期を予測、調節する技術について紹介します。
1. 花芽分化後の気温に基づく開花予測
ストックの花芽分化から開花までの日数は、ハウス内の気温が高いほど短くなります。ハウス内気温と開化日の関係を調査した結果、以下の式で、花芽分化から開花までの到花日数を推定することができます。
到花日数(日)=917.6(℃日)/{ハウス内平均気温(℃)-3.5(℃)}
例えば、8月15日に播種して9月5日に定植し、9月26日に花芽分化した場合、以降のハウス内平均温度が18℃であれば63日後(11月28日)に開花し、20℃であれば56日後(11月21日)に開花することが推定されます。
2.ストックの開花時期を調節する技術
ストックの開花には、低温要求性と長日条件が関わっているため、開花調節技術には(1)高温による花芽分化の遅れを植物成長調整剤により回避するものと、(2)花芽分化後の電照を使った長日処理により、開花日を前進させるものがあります(図)。なお、本試験は全て「カルテットホワイト」の結果です。他の品種では結果が異なる場合があります。
(1)植物成長調整剤による効果
植物成長調整剤(商品名:ビビフルフロアブル(クミアイ化学工業株式会社))1,000倍希釈液を散布することで、花芽分化の遅れる高温条件下であっても、遅れることなく花芽分化を誘導することができます。また、切り花品質は、ほとんど低下しませんでした。
(2)電照による効果
花芽分化後から開花期まで、1日の日長が16時間になるように日没から赤色LED照射を行うことで、切り花品質を低下させることなく、開花を促進させる効果がありました。

生育ステージに応じて行う開花調節技術


